0歳~1歳未満児の巻

Q:頭の形が左右違い心配です

A: 生まれたばかりで1日の大半寝ているころ、いつも同じ方向を向いていることなどから、頭の形がいびつになる子がいます。首のすわっていない時から寝返りが始まるころまでは、タオルを当てたり、反対側から呼びかけてあげたりして、できるだけ同じ方向を向かないようにしてあげましょう。

Q:生まれてから1か月を過ぎたので、両親に赤ちゃんを見せにいきたいのですが、出かけてもいいでしょうか?

A: お出かけするのに「○か月になったからOK」という決りはありません。日常の買い物は赤ちゃんが小さい時はできるだけ短時間で済ませ、まとめ買いはお父さんなどだれかに赤ちゃんをみてもらえる日にしたいものです。
里帰り出産して自宅に帰るとか、離れて住んでいる両親の家に出かけたい場合などは、赤ちゃんのことを最優先に考え、移動時間は極力短くし、余裕をもった計画を立てるようにしましょう。赤ちゃんはまだ体温調節が上手ではありませんので、季節に合わせて、温かくしたり、涼しくしたり、十分気をつけてあげましょう。

Q:4か月になり、首もしっかりしてきました。起きている時間も長くなってきたのですが、どのように遊んだらいいのでしょう?

A: 優しい笑顔で赤ちゃんの名前を呼びかけると、笑いかけてきますね。赤ちゃんに話しかけながら、スキンシップやマッサージをしてあげましょう。運動にも遊びにもなります。筋肉がバランスよく発達するためには姿勢を変えることがとても大切です。仰向けにしたり腹ばいにしたり、たて抱っこ、膝の上でおすわりなど、姿勢に変化をもたせましょう。赤ちゃんが動きやすい場所と衣服にも配慮してください。

Q:寝返りが遅く、6か月を過ぎてからできるようになりました。
発達が遅れているのでしょうか?どのような働きかけをしたらいいでしょうか?

A: 発達は一人一人違い個人差が大きいものです。育児書に書いてあるのはあくまでも目安で、成長の早い遅いが平均とずれていても、到達するラインはどの子もさほどの違いはありません。生まれた時の体格によっても違います。他の子と比べず、その子の発達をみてあげましょう。
手足の動きが活発になると、思わぬところまで移動したり、手にしたものをなんでも口に持っていくようになります。赤ちゃんの目線になって、角のとがった家具はないか、電池やキャップなど落ちていないかなど、特に気をつけていきましょう。

Q:7か月になり、離乳食のメニューも少しずつふえてきました。
最近、食器の中に手をつっこみたがるようになりました。「ダメ」というと、泣いてその後は食べません。 好きにやらせたほうがいいのでしょうか?

A: 離乳食がすすんでくると、いろいろな食べ物への興味がわいてきます。その感触を確かめたくてグチャグチャにするのです。指と手の平でつかめるようになってきますので、まずはおやつの時、「米ハゼ」のようなものを器に少しずつ入れてあげましょう。それをじょうずに口に入れられるようになったら、食事の時、小さく切ったおいも、にんじんなど準備し、自分で食べる楽しさを味あわせてあげてください。床に新聞紙を敷いておけば、こぼれても片づけがラクですね。汚いから、こぼすからとすべて食べさせていると、自分でスプーンを使えるようにはなりません。今は、食べたいというその気持ちを大切にしてあげましょう。

Q:子ども向けのテレビが好きです。気が付くとテレビの前にいることもしばしばです。

A: テレビやDVDから流れる音は機械音で、一方通行。子どもからは働きかけができません。テレビの視聴は、「2歳ころまでは控えた方がよい」と言われますが、現実はむずかしいですね。テレビをつけっぱなしにしたり、子どもだけで見させておくのは避けたいものです。大人も一緒に見て、ふれあい遊びやことばかけをしましょう。近くに寄り過ぎるようなら、テレビの前に机を置くなどして、近づき過ぎない工夫をしましょう。テレビやスマホに子守りをさせてはいけません。

Q:髪が薄くて心配です。女の子らしく長い髪になるのでしょうか。

A: 赤ちゃんの髪の毛は、一度抜けてはえかわります。生まれた時は柔らかくて薄くても髪質は変わってくるものです。はえかわる時期は個人差がありますので、長い目で見守ってあげてください。

Q:ママ以外だと大泣きします。

A: 人見知りするのは、お母さんに対する愛着、信頼感がしっかり育ってきている証拠です。
お母さんが相手と楽しそうに話すようにしましょう。お母さんの姿を見て、安心して赤ちゃんから相手に関心を示すようになるものです。お母さんの愛情や優しさを感じる触れ合いが子どもの心の安定を支える基地となります。

Q:おすわり、はいはいでバランスを崩してよく頭を打ちます。大丈夫でしょうか?

A: 赤ちゃんは頭でっかちで重心が上にあり、バランスがとりにくいためによく頭を打ちます。
機嫌がよくてぐったりしている様子がなければ、まず大丈夫です。行動を予測し家の中の安全点検をして、家具の角にクッションシートを貼るなど予防策を講じておきましょう。

Q:ミルクを減らして離乳食をメインにするにはどうしたらいいのでしょうか。

A: 赤ちゃんは、お腹がすけば「欲しがり」、お腹がいっぱいなら「いらない」のです。離乳食を食べる量が増えたら、ミルクや母乳の量は自然に減っていきます。赤ちゃんの食欲には個人差がありますので、指標にこだわらず、離乳食の量を徐々に増やしながら、足りない分をその子の要求に合わせてミルクや母乳を飲ませればいいと思います。
赤ちゃんの発育が順調で元気な様子なら、1回1回の離乳食やおっぱいの量をあまり気にする必要はないと思います。生活のリズムを整えることで、離乳食の時間や量も自然に定まってきます。起きる時間や昼寝の時間と回数などのリズムをつくっていきましょう。

Q:歯が生え始めました。どんなことに気をつけたらいいでしょう。

A: 歯が生え始めた時には、しゃぶり遊び、歯固めのおもちゃを与えましょう。「口を傷つけないもの」「飲み込む危険がないもの」「簡単に洗えて清潔を保てるもの」この3つのポイントはしっかり押さえてください。
よだれが出て口の周りがかぶれたりしますが、赤ちゃんの発達にとってしゃぶり遊びは大切な意味があります。避けないで与えてお肌のケアをするようにしましょう。歯並びは徐々に整ってきますが、あごの骨の発達と関連してきますので、大人と同じ食事をするようになったら、固いものを噛む、よく噛むことを促して、あごを丈夫にしてあげてください。

Q:探索活動が盛んになってきました。どこまで好きにやらせていいのでしょうか。

A: 「したいことを十分にさせてあげること」が大切です。ただし”危険なこと”はやめさせるという姿勢はきちんともって、赤ちゃんと向き合いましょう。赤ちゃんは自分で危険を回避することはできないので、予防策をしっかり講じておき、禁止するべきことを減らすようにしましょう。
赤ちゃんの興味を大切に受け止めて、内容によっては大目に見ることがあってもいいのではないでしょうか。

Q:這い這いより先に立ってしまい、順番が逆になってしまったのですが、足への負担は大丈夫でしょうか。

A: 赤ちゃんの体は、整然と順序に従って発達していくとは限りません。発達はその赤ちゃんに最もふさわしい形で進んでいきます。ハイハイの前につかまり立ちをすることも決して珍しいことではありません。
発達の順序も速度もその子によって違いますので、自然に任せて、できるようになったことを率直に喜びましょう。早く立ったり、歩き始めたことによって足への負担がかることもありません。

Q:歩行器に乗せると機嫌がいいので使っていますが、早く使うと発達に影響すると聞いたのですが、大丈夫でしょうか。

A: 背骨を支える筋肉の発達がしっかりして、姿勢のバランスもとれるようになり、前後に倒れずにお座りが安定しているかどうかが目安です。体を自分で支えることができて、喜んで歩行器にのっているのであれば大丈夫です。家事で手が放せない時など、一時的に利用するのは構いませんが、なるべく使わないで、お座りをしたり、這い這いをしたり、つかまり立ちをしたりと、自分の体をコントロールしていけるよう配慮することが望ましいでしょう。転倒に気をつけて、段差のある所や階段の近くなどで乗せることのないように目配り、気配りを忘れないようにしましょう。

Q:ママを見ると抱っこを求めるので、家事ができなくて困っています。

A: いちばんの心のよりどころであるお母さんの抱っこを求めているのですから、その思いにきちんと答えてあげましょう。忙しい時ほど、不安が募りお母さんを引き戻したくて抱っこを求めてくるものです。姿が見える所で家事をして「ちょっとだけ待っててね。これをしたらすぐに行くからね」などと、必ず声をかけましょう。家事を終えたら「お待ちどうさま。大丈夫?ちゃんと待っていてくれたのね。えらいえらい!」と、たっぷり抱っこしてあげてくださいね。抱っこは手が使えないので、おんぶをすることもお勧めです。おんぶをして背中の子と会話をしながら家事をするのもいいものですよ。

Q:おっぱいや抱っこなしで寝かせる方法を教えてください。

A: 抱っこで完全に寝てしまう前、トロンとして寝入りそうなときに布団に横たえるのがポイントです。そこで泣いたら「ねんねしようね」と手を握ったり、背中をトントンしたり子守唄を聞かせてあげましょう。泣き続けるようならまた「抱っこして寝入りそうになったら布団に」を繰り返しましょう。次第に体を横たえた方が眠りやすいことが分かってきます。安心して体の力を抜き目を閉じると、ストンと眠りに落ちていける感覚を体感することが大切です。お腹いっぱいにおっぱいを飲んで寝たら、栄養的には夜中のおっぱいは必要ではないので、お父さんに添い寝を変わってもらうのはどうでしょう。
夜泣きは、暑さなどの不快感を取り除いたり、添い寝など安心して寝られる姿勢を考えてあげたり、タオルやガーゼなどを持つことで安心するのであればそれを活用するのもいいですね。生活リズムを作ることが大切です。朝早く起きて日中十分に体を動かし刺激を受けるようにし、夜になったら静かで暗い環境をつくり、夜と昼の雰囲気にメリハリをつけましょう。活動が活発になり、生活リズムが整ってくると、夜泣きもなくなってきますよ。

Q:起きる時間と寝る時間のリズムを作るにはどうしたらいいのでしょうか。

A: 生活リズムをつけるカギは朝一定の時間に起きることにあります。無理に起こすのではなく、カーテンを開けて朝の光を取り入れ、食事の準備等の生活音を聞かせましょう。「7時半ころに「そろそろ、おっきしないかな?」とお母さんの明るい声を聞かせてあげましょう。夜は、逆にテレビの音や話し声、部屋の明るさなどに気をつけて、静かで暗い所で安心して眠りにつける雰囲気をつくりましょう。ふわふわした感じや、体をくるまれる感じの心地よい布団を工夫しましょう。疲れ過ぎていると興奮状態が覚めず、ぐずることにつながりますので、寝る前は静かな時間をもつようにしましょう。寝る前に絵本を読むことを習慣づけたり、部屋の環境を整えながら一定時間に寝たり起きたりできるように心がけるうちに、徐々にリズムが身についていくものですよ。

Q:泣いてばかりいるのでイライラしてしまいます。

A: まず、抱きしめてあげましょう。赤ちゃんの泣き声は『ことば 』のかわりです。
「甘えたような泣き声」「おなかがすいたときの怒ったような泣き声」など。赤ちゃんを見つめ、話しかけ、その呼びかけに応えていくようにしてあげてください。気分転換に抱っこして散歩に出かけてみたり、体を動かして遊んであげたりすることも発育上大切です。
赤ちゃんは日々成長しています。その時々を大切にしてくださいね。
お母さんひとりで頑張りすぎないで、近くの子育てサロンなどに出かけたり、家族などに支えてもらったりしましょう。

Q:夜泣きします。いつまで続くの?

A: 個人差はありますが、『睡眠のリズム』ができあがる生後~3・4か月までの頃と、生後5・6か月以降に始まり、子によってはその後も1歳半前後まで続くこともあると言われています。離乳食が3回食になり、生活リズムが整い、遊びも増えてくると夜泣きも収まってくると言われていますが、それぞれの親子に合った乗り切り方が見つかるといいですね。

(1) 赤ちゃんの様子をチェックしましょう

  • オムツが濡れていないか。
  • おっぱい、ミルクは足りているか。
  • 体温が普段と極端に違わないか。
  • 部屋の温度が暑すぎ・寒すぎでないか。
  • 衣服に締め付けられていないか。

(2) 様子に合わせていろいろ試してみましょう

  •  抱っこして優しく体を揺らす。
  •  背中を優しくさする。
  •  湯冷ましなどを飲ませる。


(3) 昼間のスキンシップ遊びをより豊かにしましょう

  • お散歩に出かける。
  • 目を見て話しかける。
  • 抱っこしながら、わらべ歌などを歌う。
  • 絵本を読み聞かせる。

夜泣きが続き、体の疲れが取れなかったりしたときは、お父さんやご両親を頼ってみてはいかがですか。大切なことは、頑張りすぎてママが倒れないことです。

Q:夜泣きがひどく、朝ミルクを飲ませたが、口をつけただけで寝てしまったのですが。

A: 8か月~10か月くらいが夜泣きのピークと言われています。 多くのお母さん方の経験から、日中面白い遊びをして興奮しすぎた時、つかまり立ちなど何か大きなことができる前などに夜泣きがひどくなると言われています。
この頃は、夜、まとめて長く眠り、日中は午前と午後の2回昼寝をするという生活リズムが固まりつつありますが、まだ完全に夜中通して寝ることができないという時期でもあります。
夜十分に寝られなかったら、朝ゆっくり寝させてあげるのもよいでしょう。起きてご機嫌がよくなったらお腹が空いて、おいしく離乳食を食べてくれることでしょう。

Q:8か月になりますが、離乳食を食べてくれません。どうしたらよいでしょうか。

A: 離乳食が始まりしばらくすると、食べたり食べなかったり、食べないものが出てきたりすることがあります。でも、無理強いは禁物!「食事は楽しく」を基本にしましょう。
食べる量が多くなくても、体重が少しずつでも増えていれば心配いりません。
赤ちゃんの好みは、味よりも“食感”に左右されることが多いものです。おかゆのような柔らかいものより、パンやうどんなど口のなかでつぶしたり噛んだりするものが好きな子もあります。
赤ちゃんの目線になって、いろいろ工夫しつつ離乳食を進めていきましょう。

Q:スプーンで離乳食を食べさせようとすると、嫌がるのですが?

A: いきなり食べ物を口の中に入れようとすると、子どもはびっくりしてしまいますね。食べ物を見せて「おいしい○○食べようね」と、子どもが食べたくなるような言葉をかけましょう。そして、食べ物を口の前まで持っていき「お口アーンできるかな?」とちょっと待ちます。すると、子どもから口を近づけて食べることが多いですよ。食べたら褒めてあげましょう。
まず、スプーンが近づいても「危険なものではないんだ、怖くないんだ」ということに慣れることが大切なので、あせらずゆったりと向き合ってあげましょう。
下唇に平らなスプーンをのせ、口が閉じたらスプーンを水平に引き抜くようにして与えます。
金属製のスプーンでは冷たさを感じる子もいますので、木製やプラスチック製のものに変えてみましょう。

Q:初めての絵本は、どんなものがいいのでしょうか?

A: 初めは絵本も子どもにとっては玩具の一つですが、膝の上で心地よい母親の声と胸の鼓動を聞きながらの絵本との出会いは他の玩具との大きな違いです。
松谷みよ子作の『いないいないばあ』は、今も、初めて出会う本NO.1です。小さい頃は、色や形がはっきりしたものがよいと言われています。同じ「いないいないばあ」の題名でもいくつかの本があります。
実際手に取ってみてお母さんが「うちの子にはこれ!」というものを見つけていくといいでしょう。南部子育て支援センター「談話コーナー」は、いつでも、どなたでもご利用いただけます。絵本の貸し出しもOK。

Q:まだ、ことばの話せない月齢の低い赤ちゃんと、どう接したらいいのでしょうか?

A: ことばが話せなくても赤ちゃんは、周りで話していることは、なんとなくわかっているようです。今、どうしてほしいかを、笑ったり、泣いたり、体を使って伝えようとしています。
まずは、「いない いない ばあ~」「おつむ てんてん」など、お母さんが知っている歌などを歌いながら体をゆすったり、さわったり、くすぐったり・・・、いろいろ試してみてください。
赤ちゃんが笑ったり、うれしそうな声を出したら、それがコミュニケ ーションの始まりです。たくさんことばをかけてあげてくださいね。音の出るおもちゃを持たせたり、徐々に手・足・体を動かす遊びもしていきましょう。

更新日:2017年03月30日